世界一周せきらら!?日記〜本編〜
失われた地平線
タルチョを見るとここはチベタンの町だなぁ〜と思う。
ここはジェームズ・ヒルトン 著「失われた地平線」(映画化もされている）に出てくる想像上の場所「シャングリラ（理想郷・桃源郷）」とは まさに「ここだ」と中国政府が「中甸」と言う町を「香格裏拉（シャングリラ）」と変更したいう場所だ。 そんな理想郷があるなら行ってみようと思いやって来た。 また、この辺を旅行された人のブログなどから香格裏拉のその奥に徳欽という町がありその奥に梅里雪山なる万年雪に覆われた山があり氷河がみれるらしい。 どちらかと言うとその氷河が見たかったのだ。
あまりだらだら出来ないので香格裏拉バスステーションに着いた僕はすぐに徳欽行きのバスを調べた。 しかし、土砂崩れかなんかの影響で道が封鎖されていてチベット等へ迂回し2日かかるという。 しかも外国人がチベットに入るには許可証が必要である。 残念ながら僕の氷河見物計画は香格裏拉について10分程で断ち切られた。 仕方がないのでこの理想郷だけ楽しむことにした。
ここではナパ海なる大草原があり雨季には山々から流れ込んだ水がたまり湿原になるらしい。 また松賛林寺というチベット仏教寺院がありポタラ宮に似てることから雲南ポタラ宮と言われているらしい。その2つを見ることにした。
バスターミナルで声をかけていたチベタンがが50元で車でまわってくれるという。 英語が出来ないが人が良さそうなので僕にとっては贅沢だがバスがないと言うことなので車で回ることにした。
高所（3300m）なので雲がとても近く感じる。
翌日、昨日約束していたチベタンが迎えに来た。 英語が出来ない彼は気を遣って少しだけ英語が出来る従兄弟を連れて来てくれてた。なかなか優しい男だった。 しかしその彼は少ししか英語が出来なかった。でも僕の写真を撮ってくれたりして一応は約にたった。
僕の唯一の観光地ナパ海は残念ながらまだ雨はそんなに降ってないらしく湿原ではなく大草原だった。 そこにはヤクだけではなく 馬や豚、アヒルといった動物が放牧？されていてなかなかの大自然を堪能できた。 草原からみる山々もとても綺麗だった。 高所なのに日が照るととても暖かく山々に囲まれた牧歌的な風景が広がるこの町はまさに桃源郷に相応しいかもしれないと思った。 ただ漢族が造った新市街地なければ・・・。
車で回ってる僕はあまりドライバーを待たせられないので正直ゆっくりは出来なかった。それが少し残念だった。
というのもナパ海は町から近くほとんどの欧米人観光客はサイクリングで来ていた。 草原の中に入りゆっくりしたり山のほうへ登ったりなど気を遣わずに1日のんびり出来る。 麗江に続きレンタサイクルをしなかったことを再び悔やんだ。 と言うか、「某歩き方」にはそうゆう情報が載ってなかった。つくづく残念なガイド本だと思った。
大草原のナパ海。中央右の一番奥は雪山。放牧されたヤクの群れ、そしてチベタンのおばあちゃん達。
その晩、同室のカナダ人と仲良くなって一緒にヤクの火鍋を食べた。 高くはないが節約旅行なので2人で「小」を注文したが十二分の量だった。正直4人でもOKな量だ。 野菜や茸類、豆腐、ヌードルなど20種類くらいの中から好きな物を何品でも注文できる仕組みだ。僕達はヤク肉に白菜、湯葉?、しめじ?、キクラゲ、いも系のヌードル それにビールを2本づつ飲んで120元（約1680円）だった。
まずスープが絶品だった。旨みと辛味が程よく絡みあっていて食欲を増進させた。 ヤク肉は少し歯ごたえがあるものも安もんのステーキみたいではなくちゃんと旨みがあり美味しかった。 スープに絡んだ野菜や茸類もとても美味しかった。
日本人の僕としては締めでご飯を頼んで雑炊にしたかったが残念ながらそれ以前に2人では食べ切れなかった。
このカナダ人がいい奴でとても親切だった。ガイドには乗ってない郊外の名所を教えてくれた。 小高い山に小さなチベット寺院（無料）があり山には沢山のヤクが放牧されていてチベットの村もありチベタンと触れ合えるらしい。 しかもほとんど観光客がいないという。
僕の今まであったカナダ人は親日でとてもいい奴ばかりだ。カナダの印象がグッと上がった。 北米の旅は高いのでカナダは行かないつもりだったがちょっと行ってみたくなった。
翌日カナダ人に教えてもらった場所へ行こうと思ったが残念ながら日本の梅雨のように1日雨がふり続けた。 氷河といい松賛林寺といい香格裏拉とは縁が無いようだ。
ナイスガイのカナダ人と火鍋。一番右は地元民で賑わってた餃子屋で焼餃子。これも絶品小ぶりだけど20個で10元!!