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世界一周せきらら!?日記〜本編〜

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急がず回れ

看板

ゴールデントライアングルを示す看板

次なる国、ラオスへ向かうためにラオスとの国境の町、チェンコーンへ向かった。 ミャンマーとの国境、ラオスとの国境、タイ北部は3つの国が接している。 俗にゴールデントライアングルと言われかつては麻薬の生産地としてその名を轟かせていたらしい。 そこにはオピュウム(アヘン)博物館なるものがあり当時の歴史や製造工程などを紹介しているらしい。
「歩き方」によるとメーサイからこのゴールデントライアングルを経由してチェンセーン、 そしてソンテウを乗り継いでチェンセーンからチェンコーンへ行けるらしい。 なので僕はチェンセーン行きのソンテウ(乗り合いタクシー)に乗り込んだ。 30分後の10時発と聞いていたがなかなか出発しない。人数が少ないからだ。田舎に行くとよくある話だった。 ようやく10時半に出発したソンテウは快調に田舎道を走った。 そして、ゴールデントライアングル経由でチェンセーンへ無事到着。 オピュウム博物館も見てみたかったが時間が無いので今回は諦めた。
そしてチェンコーン行きのソンテウ乗り場へ行くと運転手が指を指しながら何やら訳のわからないことを言っていた。 そこにはある張り紙がしてあり「チェンセーンから○○(名前忘れた)まで50バーツ(約150円)、○○からチェンコーンまで50バーツ(約150円)。 夕方は人がいないとソンテウが出ない場合もあります」と書いてあった。英語表記と韓国語表記だった。 おそらく親切な韓国人旅行者が後続の旅行者のために張り紙をしてくれたのだろう。 とにかく「歩き方」情報と変わっていた。
本来(昔)なら60バーツ(約180円)で1時間の道のりが乗り継ぎで100バーツ(約300円)3時間かかるらしい。 しかも色々運転手に問いただしてみると18人集らないとこのソンテウも出発しないらしい。現在僕を含めて7人だった。 このソンテウですら何時に出発するかわからない状態だった。 しかも、○○からチェンコーンへ行く人が他にいないだろうから1台チャーターになり、チャーター代500バーツ(約1500円)だと言うのだ。
彼はとても頭が悪いらしい。 500バーツあれば普通にエアコン・TV・冷蔵庫付きで真っ白なシーツに包まれた大きなベッドのあるホテルに朝食付きで泊まれる金額である。 僕は懇々と彼にそれを説明した上で他に方法がないのか聞いてみた。 すると「バイクタクシーだと300バーツ(900円)」だと・・・。 僕が普段泊まってる宿は100バーツ(約300円)から200バーツ(約600円)である。 それでも十分快適な宿はいっぱいある。どうも彼には話が通じていないみたいだった。
そうすると、このやりとりを聞いていた客の1人が話しかけてきた。 彼女いわくここからチェンライ行きの公共バスが出ておりチェンライからもチェンコーンへのバスが出ているとか。 彼女は英語が苦手にも係わらずノートを使って必死に示してくれた。笑顔の素敵なとても親切な人だった。 「ってかおやじ、なぜそれを言わぬ。」どうせ大事な客を逃したくなかったのだろう。
どうせなら仲良くなった彼女と一緒にこのソンテウに乗り着いた町で食事に行ってもよかったけれでも、 どうしても今日中にチェンコーンへ行きたかった僕は断腸の思いでその場を後にした。 そしてバスを乗り継ぎ午後5時にチェンコーンへ。たかだか数十キロの移動に8時間かかっていた。 結局メーサイからバスでチェンライへ戻りバスを乗り換えチェンコーンへきた方が時間も早く値段も安かったのだ。 やっぱり旅は「急がず回れ」なのだ。
この東南アジアでの移動はいちいちイラついていてはいけない。 それを改めて思わされる1日だった。
移動に乗り継いだ乗り物

左からチェンセーン行きのソンテウ、チェンライ行きのバス、そしてチェンコーン行きのバス


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